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びおとーぷコラム14「資本主義の行方」

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*2005年6月~ダイナーズカードの会報誌『シグネチャー』で連載されたコラムを、あらためて加筆修正し不定期で掲載していきます。(Photo by TOKO)

論理的思考の出発点としての大前提が間違っていると、どんなにその論理展開が正しくても、到達点は間違ったものになってしまうと最近ある本で読みました。また、たとえそれが間違った内容であったとしても、マスコミなどで連日報道されたり、著名人がセミナーなどで自信満々に話をしていたりすると、人々は何ら疑うことなく盲目的にそのことを信じ込んでいってしまうものなのです。

「投資家保護」という考え方が日本では主流であります。しかし、そもそも投資をしないという選択肢も人々は持っているわけなので、あまり投資家保護ばかりが株式投資の世界の大前提として出てしまうのはいかがなものか。米国では「投資自己責任」という考え方も広く根付いています。日本でも投資家自身がより成長してくためにも、そろそろそちらの考え方を取り入れていくべき時期にきていると思うのですが・・。

時には論理の出発点を変えてみることも必要なのだと思います。「投資自己責任」という考えに立ち、例えばベンチャー市場であれば一定の割合で「傷んだリンゴ」も店頭に出てくるということ。そして、その並んだリンゴがどのようなものなのか、見分ける目も消費者にとっては必要であり、買う、買わないは消費者の自由。一方で、そのリンゴに関する生産地、生育状況などのトレサビリティに関する情報を生産者は用意し、それを消費者に分かりやすく説明をする必要があります。それもできれば、作り手自らがしっかりと行いたいものです。

先日、上場企業の「情報開示」に関するセミナーに参加してまいりました。IR(開示)担当者などを中心として、200名は軽く参加していたでしょうか。そして、その顔のどれもが少々疲れているように見えたのは、私の気のせいであったのか・・・。セミナーでは専門家がこれからはますます企業の情報開示が重要になってくることを熱く語っておりました。情報開示のみならず、「内部統制(J-SOXと言われるもの)」のあり方なども根本から変わってまいります。それが準備できない会社はもちろん上場などできないことになります。これからの時代、会社が上場するということは、そこで働く社員にとっては本当に大変なことになってきます。まさにそれは命がけであり、どんどん「元気のないサラリーマン」が電車の中に蔓延することになるのかもしれません。

投資家保護、投資自己責任、いずれにしても上場企業の責任は今後ますます重いものになっていくのは間違いありません。それができない会社は上場などしないほうが良いでしょう。しかし、もしかすると、資本主義などあまり関係のないところで存在する、自由闊達、でアットホームな中小企業やそこで働く社員のほうが、幸せな時代になってくるのかもしれないと本気で思う今日この頃であります。

【編集後記】
最近、LCNの仲間であるキコリさんから、「人生の折り返し地点もすぎたのだから、本気でキコリやりませんか?」と誘われて、心揺らぐ今日この頃であります。




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